ラモー:ガボットと変奏
解説
ジャン=フィリップ・ラモーは、バロック時代に活躍した、フランスの作曲家です。この曲は、《新クラヴサン組曲集》の第一番で、他に甘美な「アルマンド」、格式が特に高いとされる「クーラント」、「サラバンド」、「三つの手」、「小さなファンファーレ」、「凱旋」があります。クラヴサンはチェンバロという鍵盤楽器のことで、フランスで「クラヴサン」と呼ばれていました。形がピアノに似ているものの、打鍵についているハンマーで弦を叩いて音を出すのに対し、クラヴサンは爪のようなもので弦を弾いて音を出します。そのためピアノに比べて音が硬い印象を抱くでしょう。所々に散りバメられた装飾音や、哀愁漂う旋律がとても美しい曲となっています。
執筆者:宮崎結希