1級

プーランク:15 の即興曲より第 15 番「エディット・ピアフを讃えて」

解説

20世紀フランスの作曲家フランシス・プーランクは、約50曲ものピアノ作品を残しており、これは彼の全作品の1/3近くに登ります。元来プーランクがピアノに⻑けていたことを考えると、これは当然に思えますが、そのほとんどは短く、即興的なものであり、プーランクの多様な作風は、ことピアノ曲においてはあまり現れていないようにも見受けられます。これは、プーランクの主要な創作の場が次第に声楽曲へと移っていき、ピアノ作品はもっぱら友人などへの献呈として書かれたことと無関係ではないでしょう。この即興曲第15番も、親しかったシャンソン歌手エディット・ピアフを讃えたものであり、ピアノで歌われるシャンソンであるとも評されます。

執筆者:山本大地

参考演奏