ブルグミュラー:大雷雨 Op.109-13
解説
この作品の原題である「Orage」は、フランス語で、雷雨や嵐の他に、怒りや非難などの感情の爆発や、波乱、激動といった意味をもっています。そのことをふまえると、バスのメロディーから、雷鳴のとどろきやうなり声が連想されるでしょう。また、原曲には、この作品のはじめのところに、次の第14番と合わせて、1つのものとして演奏しても良いという指示があります。2つの作品の動と静の対比から、この第13番における大嵐が過ぎ去って、第14番におけるのどかな船歌が聴こえてくるというような情景が思い浮かべられます。
執筆者:小橋優里