ベートーヴェン:ソナタ 第20番 ト長調 Op.49-2 第1楽章
解説
この作品は、この作品の後に完成したとされる《第19番ト短調》よりも後のナンバーを与えられて、作品49-2として、おそらく19世紀に入ってから作品表に組み込まれたのだろうと推測されています。作品のテーマとなる第1主題は4小節の簡単な旋律で、第2主題はD durの8小節の歌になっていて、第1主題の第2〜4小節を短く要約したようなかたちになっています。展開部や再現部において、至る所にこれらの主題がかたちを変えて散りばめられているのが注目すべき点と言えるでしょう。
執筆者:小橋優里