D.スカルラッティ:ソナタ K.74(L.94) イ長調
解説
この作品の作曲者であるドメニコ・スカルラッティは、ヘンデルやバッハと同じ1685年にイタリアのナポリに生まれ、作曲家や鍵盤楽器奏者として活躍しました。彼は音楽一家に生まれ、父親である有名なイタリア・オペラの作曲家アレッサンドロ・スカルラッティから音楽教育を受けました。1729年に王女マリア・バルバラがスペインのフェルディナンド王子のもとに嫁ぐ際に、彼をスペイン王家の楽師長に任命したため、彼は王女に随行しました。彼は、その間に555曲ものチェンバロ・ソナタを作曲しており、この作品もその一つです。
執筆者:小橋優里