5級

ショパン:プレリュード「雨だれ」

解説

プレリュードは日本語では前奏曲と訳され、本来は組曲やオペラなどの冒頭に演奏される、今で言うオープニングテーマのような楽曲のことを指します。ショパンはプレリュードと名がつく作品を、24の曲集と独立した2曲の合計26曲残しましたが、この頃から「プレリュード」は独立した作品の呼称として使われるようになってきており、これらも何かの前奏として書かれたものではありませんでした。「雨だれ」は24の曲集の15番目にあたる楽曲であり、その題名はショパンの恋人であったジョルジュ・サンドがつけたものであると言われています。美しくもやや陰りのある雰囲気に、しとしとと降る雨を見たのかもしれません。

執筆者:山本大地

参考演奏