5級

モーツァルト:ソナタ K.545 ハ長調より第 1 楽章

解説

ウィーン古典派の作曲家、W.A.モーツァルトは、全18曲のピアノ・ソナタを残しました。この作品は、ソナチネ・アルバムの中にも収録されており、ピアノ学習においては必ずと言っていいほど演奏されます。それもそのはず、この作品はモーツァルト自ら、「初心者のための小ソナタ」として書き上げたものなのです。ところで、モーツァルトが生きた時代は、鍵盤楽器の主流がチェンバロから、フォルテピアノというピアノの前身へ移り変わる時期でした。実はチェンバロは音量が変えられず、音量に幅が出せる楽器として「フォルテピアノ」が開発されたのです。モーツァルトも、次第にこのフォルテピアノを想定して作品を書くようになったと言われています。

執筆者:山本大地

参考演奏