メンデルスゾーン:無言歌集 第 1 巻 Op.19-3「狩人の歌」
解説
無言歌集とは、メンデルスゾーンのピアノのための49の小曲集で、1828年から1845年にかけて作曲されました。標題(タイトル)はメンデルスゾーンが付けたものではなく、出版社や編集者によって無言歌集のほとんどの作品に付けられました。それに対して彼は不満を持っていました。「狩人の歌」という標題もメンデルスゾーン以外の人物によって付けられた名です。この曲の構成は、冒頭から5小節までの導入部と、67小節以降のコーダがついている、小型のソナタ形式です。ソナタ形式は提示部、展開部、再現部という形式のことを指します。特に5小節目からの初めの主題(フレーズ)は、伝統的な狩猟ホルンの響きを感じることができます。
執筆者:宮崎結希